目次
自己紹介
20歳のとき実家に戻り、実家を手伝う形で農業を始めました。しかし、戻ってきて早々母から、「今の時代これだけでは生活できないよ。他の仕事を探したらどうだい。」と言われました。色々悩みましたが、農業とは違う道で食べていくことを決め、知り合いに教わりながら園芸の会社を立ち上げました。観用植物のリース、庭の管理の依頼など、順調に仕事が増えていく一方、家業である農業を捨ててしまった、農業に負けてしまったという自分の中でのわだかまりは、日に日に大きくなっていきました。一度捨ててしまった農業、でももう一度勝負してみたい。この思いを実現すべく、勝負できるネタとして目を付けたのが、ニューサマーオレンジです。地産地消ブームに乗り、紆余曲折を経て、「伊豆ニューサマーサイダー」、「ふるーつビネガーニューサマーオンレンジ」、2つのご当地商品を仲間3人で作り上げました。その紆余曲折は、物語にしてみましたので、ぜひご覧ください。現在は、造園の仕事と二足の草鞋を履きながら、作り上げた商品をよりよくしていく研究もしつつ、新しい商品を日々模索しております。
伊豆ニューサマーサイダー 商品紹介
伊豆ニューサマーサイダーは、伊豆の稀少なニューサマーオレンジの果汁を使い、甘さと炭酸、香りのバランスにこだわった商品です。ニューサマーオレンジは、普通のみかんと比べ、甘さよりも香りに特徴があります。その香りを邪魔しない程度の微炭酸と甘さ。ビンの口を近づけたとき、まず香りがスーと鼻に流れます。そして優しい炭酸がシュワっと舌を刺激し、控えめな甘さが余韻として残ります。甘さが控えめで後味が良いため、和食との相性が良く、東伊豆の多くの旅館に納品させていただいております。商品として徐々に知名度があがりつつあり、累計70万本を突破しました。
伊豆ニューサマーサイダー(2本セット) | izumi-lu
¥500
伊豆ニューサマーサイダーは、伊豆の稀少なニューサマーオレンジの果汁をふんだんに使い、甘さと炭酸、香りのバランスにこだわった商品です。ニューサマーオレンジは、普通のみかんと比べ、甘さよりも香りに特徴があります。その香りを邪魔しない程度の微炭酸と甘さ。ビンの...
伊豆ニューサマーサイダー立ち上げ秘話 ~ラベルの3人が笑うまで①~
この伊豆ニューサマーサイダーのラベルには、3人の稲取男児の顔写真が印刷してございます。私含め、飯田店の飯田達也、二ツ堀農園の田村雅彦の商品を創った三人です。このラベルに8人が印刷される予定でしたが、最終的に3人が残り商品をリリースしました。
いまから8年前、地産地消ブームに日本が沸いておりました。それに便乗する形で、ここ東伊豆町稲取でも、伝統の「雛のつるし」の食文化を波及させようという、新商品をリリースする企画が立ち上がりました。手を挙げたのが、8人。しかし、会議だけで形ができない日々が続きました。このままではまずいという焦燥感が強くなる一方、仲間は一人、また一人と減り、最終的に3人になってしまいました。3人になっても何もしない一年間。悪い意味での結成の一年目に日に、なぜこうも進まないのか3人で話し合いました。自分の仕事を一年間放置したら信用はガタ落ち、ありえないこと。でも一年間放置してしまっている。つまりは自分の仕事として認識しておらず、優先順位がずっと下のままなのではないか。では、どうすれば、自分の仕事として自分たちが認識できるか。話し合いの結果、進まない原因は、「悪い意味で補助金を獲得してしまっていること」、「ゼロからのスタートで何をすればいいかわからないこと」でした。町からのお金であって、自分たちのお金ではない、これが甘えを生んでいたのです。そのため、自分たちで50万円ずつ出し合い、これに補助金の20万円を加え、元手としました。これにより予算が決まりましたので、あとは方向性です。商品を創出の3か条を「常温、日持ち、隙間」と決めました。常温で管理でき、味が長持ちすること。そして、現在実施している人の商売を邪魔しないこと。これにより、方向性がかなり絞られました。
最初は、ニューサマーの天然水を商品の隙間として考え、知り合いのつてで川崎の工場へ。ビンをどうするか、どのような味を目指すかなど、想定していた商品づくりと全く異なり、詰めていかなければならないことがかなりありました。そしてなにより、その工場が炭酸しか作れない工場だったのです 笑 天然水は思い付きであり、何よりもこの縁を大切にしたかったので、地サイダーをつくっていくことを決めました。なんとか第一弾の伊豆ニューサマーサイダーの形が出来上がってきました。予算がオーバーしてしまっていたため、ラベルは自分たちで試行錯誤し、製作しました。2月14日。この日は会社の設立記念日であり、自らの結婚記念日。私にとってとても重要な日です。他の2人には大安であるという大義名分の下、2月14日を最初の納品の日としました。
いまから8年前、地産地消ブームに日本が沸いておりました。それに便乗する形で、ここ東伊豆町稲取でも、伝統の「雛のつるし」の食文化を波及させようという、新商品をリリースする企画が立ち上がりました。手を挙げたのが、8人。しかし、会議だけで形ができない日々が続きました。このままではまずいという焦燥感が強くなる一方、仲間は一人、また一人と減り、最終的に3人になってしまいました。3人になっても何もしない一年間。悪い意味での結成の一年目に日に、なぜこうも進まないのか3人で話し合いました。自分の仕事を一年間放置したら信用はガタ落ち、ありえないこと。でも一年間放置してしまっている。つまりは自分の仕事として認識しておらず、優先順位がずっと下のままなのではないか。では、どうすれば、自分の仕事として自分たちが認識できるか。話し合いの結果、進まない原因は、「悪い意味で補助金を獲得してしまっていること」、「ゼロからのスタートで何をすればいいかわからないこと」でした。町からのお金であって、自分たちのお金ではない、これが甘えを生んでいたのです。そのため、自分たちで50万円ずつ出し合い、これに補助金の20万円を加え、元手としました。これにより予算が決まりましたので、あとは方向性です。商品を創出の3か条を「常温、日持ち、隙間」と決めました。常温で管理でき、味が長持ちすること。そして、現在実施している人の商売を邪魔しないこと。これにより、方向性がかなり絞られました。
最初は、ニューサマーの天然水を商品の隙間として考え、知り合いのつてで川崎の工場へ。ビンをどうするか、どのような味を目指すかなど、想定していた商品づくりと全く異なり、詰めていかなければならないことがかなりありました。そしてなにより、その工場が炭酸しか作れない工場だったのです 笑 天然水は思い付きであり、何よりもこの縁を大切にしたかったので、地サイダーをつくっていくことを決めました。なんとか第一弾の伊豆ニューサマーサイダーの形が出来上がってきました。予算がオーバーしてしまっていたため、ラベルは自分たちで試行錯誤し、製作しました。2月14日。この日は会社の設立記念日であり、自らの結婚記念日。私にとってとても重要な日です。他の2人には大安であるという大義名分の下、2月14日を最初の納品の日としました。
伊豆ニューサマーサイダー立ち上げ秘話 ~ラベルの3人が笑うまで②~
この2月14日が待ち遠しくて仕方がなかったのですが、当日は驚愕いしました。納品の数を先方としっかり詰めておらず、500ケース、1万2千本が納品されてきたのです。一人に2本買っていただいても、6000人に売らなければなりません・・ 私のオフィスに詰め込むことができましたので、置き場所はなんとかなりました。しかし、オフィスに佇む大量のダンボールが、赤字に見えてなりません。とはいっても、動かなければ始まりません。問屋を通さず、自分たちの思いを直接伝えることができる自家売りにこだわり、3人がそれぞれ町内を営業に回りました。小さいクーラーボックスを首に下げ、試飲をしていただきながら。町、観光協会、商工会、PTAのために動いてきた3人であったため、売れ行きは想定していたより順調でした。注文の電話も殺到とまでは言わないものの、増えてまいりました。クレームの電話も・・ 第一弾の伊豆ニューサマーサイダーは、果汁が少なく、やっと見えるそれが、さらにカビに見えるとのことです。カビではないことを伝える毎日。そもそも、私たちがニューサマーサイダーを選んだのは、ニューサマーオレンジの作り手がどんどん減っている中、これは十分やっていける農作物であるのだと、農家や地域のみんなに示すためでした。そのような中、果汁の少なさをご指摘され、ニューサマーオレンジの足を引っ張ってしまう形となってしまいました。これは、第二弾に向けての課題として胸に刻みました。
第二弾のリリースに向けては、第一弾のときの課題を払拭すべく、果汁を多くしニューサマー感を強くしようと決めました。具体的に、第一弾が果汁3%だったところを、10%近くまですることを目標にしました。それにより、表記の法律により制限されていた、パッケージでのニューサマーオレンジ感のアピールができます。果汁を2倍~3倍にして、濃さを上げればよいのか? 否、それではニューサマーオレンジをふんだんに使ったというイメージが伝えられません。そこで、第二弾においては、果汁を多くすることはもちろんのこと、その果汁をあらしぼりにすることにこだわりました。あらしぼりにして、あえて果肉が沈殿させ、ニューサマーオレンジ感の演出を意識しました。しかし、このあらしぼり。工場からするとかなりの手間がかかることが判明しました。交渉に交渉を重ね、あらしぼりかつ、限りなく10%に近い商品が実現できました。加えて、表記の法律もクリアし、ラベルに畑を記載し、パッケージの面でも、ニューサマーオレンジをよりアピールできるようになりました。また、同時並行で開発したビネガーでの功績が県から評価され、最終的にラベルは県が作成してくれました。その際、3人の顔写真をメインに、いい意味で田舎臭く制作を依頼しました。現在は、東伊豆町の各旅館、東伊豆町の駅、個人商店と至る所で販売していただいており、累計70万本を突破しました。ようやく、ラベルの3人の笑顔が苦笑から本当の笑顔になりました。
第二弾のリリースに向けては、第一弾のときの課題を払拭すべく、果汁を多くしニューサマー感を強くしようと決めました。具体的に、第一弾が果汁3%だったところを、10%近くまですることを目標にしました。それにより、表記の法律により制限されていた、パッケージでのニューサマーオレンジ感のアピールができます。果汁を2倍~3倍にして、濃さを上げればよいのか? 否、それではニューサマーオレンジをふんだんに使ったというイメージが伝えられません。そこで、第二弾においては、果汁を多くすることはもちろんのこと、その果汁をあらしぼりにすることにこだわりました。あらしぼりにして、あえて果肉が沈殿させ、ニューサマーオレンジ感の演出を意識しました。しかし、このあらしぼり。工場からするとかなりの手間がかかることが判明しました。交渉に交渉を重ね、あらしぼりかつ、限りなく10%に近い商品が実現できました。加えて、表記の法律もクリアし、ラベルに畑を記載し、パッケージの面でも、ニューサマーオレンジをよりアピールできるようになりました。また、同時並行で開発したビネガーでの功績が県から評価され、最終的にラベルは県が作成してくれました。その際、3人の顔写真をメインに、いい意味で田舎臭く制作を依頼しました。現在は、東伊豆町の各旅館、東伊豆町の駅、個人商店と至る所で販売していただいており、累計70万本を突破しました。ようやく、ラベルの3人の笑顔が苦笑から本当の笑顔になりました。