2018年4月21日 更新

畳とその伝承活動に情熱をかける「たたみ工房ときわ」常盤 定俊さん

畳とその伝承活動に情熱をかける、東伊豆町奈良本の「たたみ工房ときわ」常盤 定俊さんにお話をうかがいました。

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ここからは畳の歴史を見て行きましょう!

畳の歴史

奈良時代の畳 710年頃

存在する最も古い畳は奈良時代の畳です。「御床畳」(ゴショウノタタミ)という木でできた台の上に置かれたものが、奈良東大寺の正倉院に保管されています。

現在ある畳とは若干違いがあり、真薦(マコモ)を編んだござのようなものを5、6枚重ねて畳床とし、イグサの菰(コモ)で覆って錦の縁がつけられていました。
これを2台並べ、眠るときのベッドのように使用していました。

「古事記」にも畳の話は登場しますが、現在のござのようなものであったろうと推測できます。
794年から1179年には畳があったようですが、それ以前はこのようにござのような扱いだったようです。

平安時代の畳 794年

この時代の畳は権力をかたちどるものでした。現在のように敷き詰められたものではなく、必要な場所にのみ畳を置いていました。
貴族の住まいが寝殿造りになると、板の間に今で言う座布団の代わりに敷いたり寝具として家の中のあちこちに畳が置かれました。

鎌倉時代の畳 1192年~

平安時代では座布団のような座具であったり、寝具に使われていた畳がこの時代あたりから家の中の床材に移行していきます。
時代が変わり建造物の作り方が書院造になると、それまでは必要な場所にだけ置かれていた畳が部屋全体、床全面に敷かれるようになります。この時代の畳職人は「畳差」「畳刺」などと呼ばれるようになります。

室町時代の畳 1392年~

部屋全体に敷き詰められるようになった畳により、この時代のあたりから日本固有の正座がされるようになります。
正座も畳が部屋に敷き詰められるようになったために生まれた座り方だったのですね。この時代の畳職人は「畳大工」と呼ばれました。

安土桃山時代の畳 1573年~

安土桃山時代から江戸時代にかけて茶道が発展し、炉の位置によって畳の敷き方も変わっていきます。この頃から町人の家にも徐々に畳が使われ始めます。

江戸時代の畳 1603年~

江戸時代には役職として「御畳奉行」が作られ、武家などには大切にされ、将軍や大名には特に重要なものになりました。
畳が町民に普及したのは江戸時代の中頃を過ぎたあたりで、更に農村では明治に入ってから普及していきました。

長屋などでは長屋を借りる者が自ら畳を用意し、元から敷かれているものではありませんでした。そのために、畳はとても大切にされて、手入れをしながら長く使っていけるような知恵も生まれました。

それまでのイグサは野生のものを使用していましたが、本格的に栽培が始まり、江戸時代後期には畳を作って生業とする「畳職人」「畳屋」という職業としての畳職人が確立していき、庶民の家にも使用されるようになっていきます。

明治時代の畳 1868年~

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